自己破産すると今使っているクレジットカードはどうなる?
借金により自己破産を検討している方の中には、「クレジットカードはどうなるのか」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
自己破産をすると、カードの利用停止や再契約の制限など、日常生活にも影響が及びます。
本記事では、自己破産とクレジットカードの関係について、解説します。
自己破産とは?
自己破産とは、借金などの債務を返済することができなくなった個人が、裁判所に申し立てることで、借金を免除してもらう法的制度です。
破産手続は、主に以下の流れに沿って行われます。
- 債権調査や申立書を作成する
- 破産・免責手続きの申立を行う
- 裁判所で面談などを行う
- 裁判所が破産手続きの開始と同時に裁判所が免責許可を出す
ただし、免責が認められるには、債務者が故意に借金を増やしたり、財産を隠したりしていないことなど、一定の条件が必要です。
免責不許可事由がある場合は、免責が認められないこともあります。
自己破産の種類
自己破産には「同時廃止事件」と「管財事件」という2つの主な手続類型があり、債務者の資産状況によって分かれます。
同時廃止は財産がほとんどない場合に選ばれ、破産手続開始と同時に債務が免責されるため、手続きが管財事件よりも比較的簡素です。
少額管財は一定以上の財産がある場合に選ばれ、管財人が選任されて調査が行われます。
このように、自己破産は債務整理の中でも強力な手続きですが、生活再建のための選択肢のひとつとして、正しく理解することが大切です。
自己破産するとクレジットカードは使えない
自己破産を申し立てると、保有しているクレジットカードは原則としてすべて利用停止となります。
カード会社は信用情報機関の登録情報をもとに利用者の支払い能力を判断するため、自己破産の記録が登録されると、信用力の低下によってカードが使えなくなります。
また、自己破産後は5年から10年程度、信用情報機関に自己破産の情報が記録されるため、その間は新たなクレジットカードの発行も困難となります。
ただし、デビットカードやプリペイドカードであれば利用可能な場合があります。
これらは信用枠を使わず、自己資金の範囲で決済が行われるため、破産後の生活でも活用しやすい手段といえます。
まとめ
自己破産は、借金の返済が困難になった場合に、裁判所を通じて法的に債務を免除してもらう制度です。
自己破産を行うと、クレジットカードの利用が停止されるほか、一定期間は新規契約ができなくなります。
クレジットカードの他にも、自己破産は日々の生活に広く影響するため、ご不明な点がある際は、ぜひ弁護士にご相談ください。
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弁護士黒川 慶彦
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- 昭和55年
- 埼玉県所沢市生まれ
- 平成15年
- 中央大学法学部法律学科卒業
- 平成17年
- 司法試験合格
- 平成20年
- 法律事務所勤務
一般民事から企業法務、知的財産訴訟等幅広い分野の案件に携わる。
- 平成23年
- 都内医療機器輸入商社にて勤務
法務部門(国内外契約業務、労務紛争等)
物流部門、マーケティング部門の責任者を歴任。
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